映画監督を目指すミシマはうだつの上がらない生活に耐えられなくなっていた。一方で彼女のケイ、唯一親交のあるワタナベは真摯に現実と向き合い日々生きている。ミシマはケイからの応援もプレッシャーに感じる。そして次第に現実から逃げ出したいと願うようになる。そんな中でミシマはメリールウという女に出会い、彼女に連れられ「浪漫倶楽部」という倶楽部にたどり着く。そこは現実の苦しみとは無縁の秘密倶楽部だった。雌伏の時から目を背け、現実と戦わずに逃げ出したミシマは何処へ向かうのか。これは現実か妄想か。現実も妄想も全て巻き込み、青春において最初で最期、そして最大の逃避行。